公立高校の入学試験は、内申点(調査書)と学力検査とで決まります。内申点の評価対象となる学年については、都道府県によって大きく異なり、「中3のみ」としている場合(東京都、兵庫県)や「中2と中3」(神奈川県、奈良県)としている場合もありますが、京都府や大阪府(改正後)、滋賀県の場合は、「中1から中3」となっているので注意が必要です。
すなわち、「中1から中3」となっている京都府等の場合には、小学校を卒業して、中学に入学して間もない5月~6月の最初の定期試験から内申点の評価対象としてカウントが開始されるという事実を、明確に認識しておかなければなりません。
そして、多くの中学校では、各学期の成績は、それまでの学期の成績との「平均」で算定するため、例えば、「4」の評定を取りたい場合には、いったん「3」の評定をとってしまうと、次の学期では「4」相当の成績では足りず、「5」相当の成績を取らないと、「平均で4」の評定が取れないことになります。
そのため、学年最初の定期試験は、相当に重視しなければならないということが言えます。
したがって、高い内申点を必要とする高校への進学を志望する場合には、中学入学当初からの内申点対策が必要不可欠になって参ります。
中学入学後は、多くの中学生が部活動で、大きな時間的制約を受けるようになる現状を考えると、「3年先取り学習法」は、公立中学での内申点対策としても大きな効果を挙げ得る勉強方法だといえるでしょう。
「3年先取り学習法」は、単に公立中学での内申点対策にとどまらず、志望大学のレベル自体を格上げする効果も望めます。
一般に、高校生が中学生向けの問題を見れば簡単に感じ、中学生が小学生向けの問題を見れば簡単に感じるように、自分の学習している学年よりも下の学年の問題は比較的、容易に解けるはずです。
逆算すれば、中学生のうちに高校生の教科内容を習い、小学生のうちに中学生の教科内容を習っておけば、3年後には余裕を持って自分の学年の試験に臨めるはずです。
そして、実際の大学入試よりも、例えば3年早く教科内容を一通り習っておけば、入試前には3年間も演習を徹底的に反復することができるようになるはずで、学年相当の勉強をしていた場合に比べてレベルの高い大学を志望することが可能になります。
「産近佛龍」を志望していた人は、「関関同立」を志望できるようになり、「関関同立」を志望いていた人は神戸大学等の難関国立大学が狙えるようになります。
「先んずればすなわち人を制す。」 3年先取り学習法は、3年という時間の「量」の先取りが、志望大学のレベルという「質」の変化に結びつき得ることを物語っています。